シロアリ被害と聞くと1階の床下というイメージが強く、実際多くのシロアリ被害は1階の床下からというケースです。
しかし、2階・3階なら安心という訳でもないのがシロアリ被害の恐ろしいところ。
2階のシロアリ被害は「1階は気が付かないうちに既にシロアリに食害しつくされていて、2階にまで被害が及んだ」ということも考えられるため、深刻な状況に陥っていることも少なくありません。
今回は2階でシロアリ被害に遭ってしまう理由や対処法についてもお話しします。
「2階で羽アリを見た」という方や「2階の壁の一部分をたたくと空洞音がする」という方は是非参考にしてみてください。
2階でシロアリ被害に遭った例
まずは2階でシロアリ被害に遭った家はどんな状況だったのかを過去の例を挙げてご紹介します。
ケース1:1階の被害が2階にまで及んだ
1階の床下から侵入したシロアリが、2階にまで食害を及ぼしたパターンです。
冒頭でもお話しした通り、1階での被害時は気が付かず、既に1階の木材は食いつくして2階にまで食害が広がってからシロアリ被害に気が付くこともあります。
住宅内のどこかで雨漏り・水漏れがあり木材に湿りがあると、シロアリにとって好都合な環境が揃っているため、1階から2階へ被害が広がりやすい傾向があります。
この場合は非常に広範囲でのシロアリ被害に遭っており、かなり深刻なケースです。
最悪の場合、リフォームでの補修が必要となることもあります。
ケース2:2階からシロアリが侵入した
羽アリが新しい巣を作る場所を探して飛んで、住宅に侵入することもあります。
侵入した個所が2階だった場合は2階から食害が広がります。
2階から被害が広がるのはシロアリ被害としては珍しいケースですが、外来種であるアメリカカンザイシロアリは乾いた木材を食べ、木材の中に巣を作る習性があるので、2階から被害をもたらすこともあります。
特に春から秋にかけては、シロアリの羽アリが巣作りを目的に群飛する時期です。
2階で羽アリを見つけたらすぐに対処するようにしましょう。
2階でシロアリ被害に遭ってしまう理由と対処法
2階でシロアリの被害に遭うのには、いくつかの理由が考えられます。
以下では、2階でシロアリ被害に遭った過去のケースを参考に、共通点をご紹介します。
湿気の多い家
通常シロアリの被害は湿気の多い床下から1階の木材を食害することが多いのですが、2階にも湿気が多い家となると、食害する範囲をどんどん広げて行きます。
日光や感想が嫌いで、シロアリは湿気が多く暗所を好む昆虫です。
湿気の多い家となるとシロアリに好まれる家ということになります。
もし2階にある雨漏りや水漏れを放置しているといった箇所がある場合、シロアリは一気に2階にまで被害を及ぼします。
また、湿気が溜まりやすい状態になっていると結露が酷くなっていることも考えられます。
シロアリ被害を最低限にするには、こまめに家の中の空気を入れ替える、結露している的矢サッシの水分は拭き取るなど、できる限り乾燥した家を目指しましょう。
外壁にひび割れがある家
外壁にひび割れがあると室内にまで水が入ってこない状況であっても、壁の内側には水が侵入していることがあります。
壁の中の水分が木材に浸透すると、餌と水が混じった臭いに吸い寄せられたシロアリがおびき寄せられてしまい、2階にまでシロアリ被害が及んでしまいます。
外壁にひび割れを見つけたらコーキングを使って防いだり、外壁補修を行うなど、早期に対策をしましょう。
近所に公園がある、隣の家でシロアリ駆除工事をした
近所に大きな公園がある、または隣の家で近日中にシロアリ駆除を行った家には、外からシロアリが侵入してくることがあります。
たどり着いた場所が2階であった場合、2階から被害が進行していきます。
近所に緑の多い公園がある、または隣の家でシロアリ駆除工事をしている際には窓を開けても目の細かい網戸を閉めておくようにしましょう。
2階に被害を及ぼすシロアリの種類
日本で住宅に害を及ぼすシロアリは「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」と「アメリカカンザイシロアリ」の3種類です。
家の状況によりそれぞれのシロアリが、どのように被害を及ぼすのか異なりますので、ご紹介します。
ヤマトシロアリ
日本でのシロアリ被害の約90%はヤマトシロアリによるものです。
北海道を除いた全国に生息しています。
シロアリの中には自ら水分を運んで木材を湿らせ食害する種類もいますが、ヤマトシロアリは自ら水分を運ぶ習性はなく、元から湿っている木材に吸い寄せられて食害します。
ヤマトシロアリによる住宅被害の殆どは1階です。
2階にまで被害を及ぼすことは稀ですが、もし雨漏り・水漏れなどで2階の木材が湿った状況である場合は、ヤマトシロアリも2階まで食害します。
イエシロアリ
イエシロアリによるシロアリ被害は全体の約7%ほどで、西日本から南側の暖かい地域に主に生息しています。
ヤマトシロアリと比べると、イエシロアリの被害は大きく深刻です。
イエシロアリは自ら水分を運んで木材を湿らせることができるので、湿った木材だけでなく乾燥した木材も食害します。
その為ヤマトシロアリよりもイエシロアリの方が、2階にまで被害を及ぼす可能性が高くなります。
繁殖力が強いことも特徴で、巣の中には100万匹以上が生息するといわれ、約1年で柱を3本食いつくすほど急速に被害が進行します。
見つけたら即座に対応しないとあっという間に被害が悪化するのも、イエシロアリの恐ろしいところです。
アメリカカンザイシロアリ
アメリカカンザイシロアリは外来種のシロアリで、シロアリ被害の約0,3%がアメリカカンザイシロアリによる被害報告です。
「乾材」という名前の通り、乾いた木材を食害する性質があり、2階から直接侵入し、木材に巣を作るのが特徴です。
多くの場合、隣の家でアメリカカンザイシロアリの被害に遭っている、または輸入家具・輸入建材に潜んでいて住宅にまで被害が及んだというケースが多く見られます。
アメリカカンザイシロアリは、木くずのような細かい粒状の糞を出すのが特徴です。
もし家の柱の周辺に木くずが落ちているのを見かけたら、アメリカカンザイシロアリの食害に遭っているかもしれません。
シロアリ被害に遭った!注意点とは
シロアリ被害を見つけたからといっても、すぐにホームセンターへ殺虫剤を買いに行くのは、一旦待ってください!
もしシロアリ被害に遭ってしまった場合、しない方が良いことや逆に確認しておくことなどの注意点があります。
シロアリに殺虫剤を使わない
2階でシロアリや羽アリを見つけたら殺虫剤を使って駆除したくなりますが、殺虫剤を使ってシロアリを駆除するのは控えてください。
シロアリは非常に臆病な性質があり、殺虫剤を使うことで更に駆除しにくい場所まで逃げてしまい駆除しきれず、シロアリ被害が悪化・再発しやすくなることもあります。
シロアリを駆除する時は掃除機で吸い込む、または粘着テープで捕まえて駆除するのがおすすめです。
1階のシロアリ被害を確認する
シロアリの種類によっては、2階だけの被害である場合と、1階から広がり2階に及んだ場合があります。後者の場合被害状況が大きく、最悪の場合は建物が倒壊する恐れもあります。
住宅のどこから侵入し、どのあたりに被害があるのか確認しておきましょう。
2階にシロアリ被害があると1階にも被害がある可能性が高い
日本でのシロアリ被害の場合、シロアリ被害の約9割以上がヤマトシロアリかイエシロアリによるものとなります。
この2種類による被害であれば、多くの場合2階に被害があれば1階にも被害があると考えていいでしょう。
逆に2階にしか被害がない場合、アメリカカンザイシロアリによる被害である可能性が高まります。
アメリカカンザイシロアリの場合、通常の薬剤では駆除できないため、対応している業者を探さなくてはなりません。
2階でシロアリ被害を見つけたけれど、どの業者へ依頼すればいいか分からないとお悩みの方は「シロアリの緊急駆除センター」へご相談ください。
シロアリの緊急駆除センターは、駆除から消毒までワンストップで行いますので確かな技術でシロアリを駆除します。
5年間の再発保証もありますので、もし同じ場所でシロアリ被害が再発した場合は無料で駆除を行いますので、ご安心ください。
またシロアリの緊急駆除センターでは、現場調査・出張費用・必要な場合の建物養生・薬剤確保・木部処理・土壌処理を全て含めた価格設定となっており、明朗会計な料金設定となっています。
建物の状況やお客様のご希望・ご都合に合わせた処置もご提案できますし、見積もりは無料となっていますから、お気軽にご用命ください。