シロアリは水害とともにやってくる!?床下浸水後の対策と注意点について

「水害後にシロアリの被害に遭ってしまった」という声も少なくありません。
床下・床上浸水は水の被害だけではなく、害虫被害も及ぼすことがあります。
浸水による片付けもままならないのに、害虫被害まで気がつかず対策を怠ると、落ち着いた頃に被害が発覚するのです。

今回は水害とシロアリ被害について、床下浸水後にどんな対策をすればいいのかなどをお話しします。
過去に水害にあったけどシロアリ対策は忘れていた、していなかったという方は是非参考にしてみてください。

水害とシロアリ被害の関係

水害とシロアリ被害の関係

水害が起こるとシロアリも運ばれるので、水害後はシロアリをはじめとした害虫の被害に注意するようにと一般的に言われています。
しかし同時にかなりの規模でシロアリが死滅することにもなります。

水害後に害虫被害が発生しやすいとされるのは、生き残ったシロアリが環境が安定した後に一気に繁殖し増長するからです。
実は水害時だけでなく、新築工事やリフォームでも同じ動きがみられます。

シロアリが水害から逃れようとして庭先から住居へ侵入するとか、隣の家から移動してくるといった動きではなく、基礎周りのシロアリが水と共に運ばれると考えたほうがいいでしょう。
水害による建物への被害を点検する時に、シロアリの点検も行うことをお勧めします。

実はシロアリも大量の水は嫌い

湿気を好むと言われるシロアリですが、湿気があると必ずシロアリが発生する訳ではありません。どんなに湿気があったとしてもシロアリのいない場所には発生しません。

むしろシロアリは水を嫌う性質があります。
多すぎる水はシロアリにとっても危険なものとなるからです。
ですから雨を避けるために雨に影響されない木の根の裏側や、石やコンクリートの下で生息しています。

またカビもシロアリにとっては危険物に値します。
水害によりシロアリがいなくなった蟻道にシロアリが戻らないのは、カビが生えてしまうからです。
ですから水害発生後、すぐにでもシロアリ対策をしなければと急ぐ必要はありません。

どうして水害後シロアリが発生するの?

湿気を好むと言われるシロアリですが、湿気があると必ずシロアリが発生する訳ではありません。どんなに湿気があったとしてもシロアリのいない場所には発生しません。

床下浸水後に水抜きや換気を行わないと、湿気が床下に溜まってしまいます。
水が嫌いなシロアリですが、「湿気を含んだ木材」や「湿気の多い環境」は好む性質があるため、シロアリが寄り付きやすい環境になるとシロアリ被害に遭ってしまいます。
要は、水害が直接シロアリ発生の原因ではなく、その後の対策次第で「シロアリを寄せ付けやすい環境になりやすい」ことが原因であると言えます。

水害にあったらどう対処すればいい?

水害にあったらどう対処すればいい?

もし水害にあったとき、どのような対処をすれば良いのでしょうか?
床下浸水に遭った時行うべき対処は

  • ・床下から排水する
  • ・床下を乾燥させる
  • ・床下を消毒する
  • ・シロアリ対策の再施工

上記4点です。
もう少し詳しく解説していきます。

床下から排水する

浸水時は雨水のみならず、泥や下水も混ざって一緒に流れてきます。
床下にある断熱材や配管が汚水で濡れると、老朽化が進行しますので浸水後の排水は出来る限り早く行うことをお勧めします。
水の量が少ない時はバケツで汲み出すことも出来ますが、水量が多い場合は排水ポンプを使う方が有効です。

床下を乾燥させる

床下から排水出来たら今度は乾燥させます。
夏場の気温の高い季節で手b気がいい日が続くようであれば自然乾燥も可能ですが、小型の扇風機を使って床下へ風を送って乾燥させるのもお勧めです。
完全に乾燥しきるまで数時間かかることもありますが、生乾きだとカビの発生にも繋がりますので、しっかりと乾燥させます。

扇風機を使う時は必ず「送風」で行います。
もし「温風」にしてしまうと木材のそりや収縮が起こってしまい、家が歪む原因になりかねません。

床下を消毒する

床下が乾燥したら今度は消毒を行います。
浸水時には下水も混ざっていますので、細菌の繁殖や感染症を防ぐためにも消毒は欠かせません。床下の消毒には多くの場合、消石灰(しょうせっかい)を使います。
消石灰は殺菌作用が強いので、散布する際は必ず手袋・マスク・ゴーグルを着け、散布後は手洗いうがいを忘れずに。

消石灰の散布は危険を伴いますので、シロアリ対策の施工時に一緒にできないか、業者へ相談するのもおすすめです。

シロアリ対策の再施工

水害で水没した床下には、過去に行ったシロアリ施工の効果はなくなっていると考えたほうが良いでしょう。建てられて5年以内の新築の家でも同じで、水害に遭った場合はシロアリ対策の再施工が必要となります。

シロアリの被害が発生するのは、環境が落ち着いてからです。
水が捌け、程よい湿度になった頃合いでシロアリたちが一気に活動的になると考えられます。床下を乾燥させた後は、出来るだけ早くシロアリ駆除専門業者へ点検を依頼することをお勧めします。

水害時に対応できる工夫を

水害時停電になってしまうと排水ポンプを使えません。
ですから床下の構造が排水しやすいことが必要となってきます。

近年の住宅はベタ基礎と言われる、底板がすべて鉄筋コンクリートで造られている基礎で、尚且つ風窓がない基礎の立ち上がりが増えていますが、基礎立ち上がりとベタ基礎の接点に排水用の穴を開けて置くことで、周囲の水位が下がると排水が行えます。
または、床下点検口の真下に深いくぼみを作っておくと、そこに水が集まりバケツで水を汲み出すこともできます。

業者へ対応を依頼した時の大まかな費用や補助

業者へ対応を依頼した時の大まかな費用や補助

床下浸水の被害の後片付けを業者へ依頼した場合、どのくらいの費用がかかるのか気になりますよね。また保険適用や補助金があるのかも気になります。
ここでは大まかな費用と保険・補助金についてお話しします。

床下浸水処理を業者へ依頼した場合の費用

床下浸水の処理を業者に依頼したときにかかるおおまかな費用をまとめました。
表に記載された作業代金の他にも、人件費として「1名あたり1日35,000円前後」かかるのが一般的となっています。作業員は2名から4名で行うのが多いです。

作業内容費用
床下の排水と洗浄1,000円/m²
消毒30,000/回
脱臭・消臭50,000円/回
カビの除去1,000円/m²
防カビ処理3,000円/m²

保険・補助金は適用される?

保険の場合、一般的な火災保険では床下浸水は補償対象外となります。
近年では水害も補償の対象とする火災保険が増えています。
保険会社やプランによっては

  • ・保険対象の30%が被害に遭った場合
  • ・床上、または45センチ以上の浸水があった場合

上記のケースであれば保険が適用されるケースもあります。

自治体からの水害に対する補助金は「被災者生活再建支援制度」が該当します。
各自治体内で「10戸以上の災害被害があると適用」されるのですが、「全壊か半壊」でないと適用対象となりません。
ですから床下浸水は対象外となってしまいます。

被災者生活再建支援制度は対象外となっていますが、自治体によっては消毒作業・消毒薬の配布・住宅修繕資金の貸付などを実施している場合がありますので、まずは確認をお勧めします。

水害にあってもすぐにシロアリ対策を急ぐ必要はない

水害にあってもすぐにシロアリ対策を急ぐ必要はない

水害により床下浸水に遭ってしまうと、過去に行ったシロアリ対策は水で流れ効果はなくなってしまっていると考えるべきですが、まだ床下が完全に乾いていないうちから急いでシロアリ対策を行っても、効果を得られないこともあります。
水が残っている状態で、シロアリ被害に遭う可能性は低いと考えて良いでしょう。

まずは排水し、床下が乾燥した状態になることが先決です。
どうしても心配な場合は排水後、シロアリ駆除業者へ点検を依頼し、どのようなタイミングで施工を行えばいいのかスケジュールの相談をするのがお勧めです。

水害により床下浸水してしまったが、そういえばシロアリ対策は忘れていた、または水害の被害に遭ってしまってシロアリ対策を悩んでいるという方は「シロアリの緊急駆除センター」へご相談ください。

シロアリの緊急駆除センターは、20年以上シロアリ駆除を行っているシロアリ駆除専門の業者です。
実績件数50,000件以上の豊富な経験と確かな技術で、状況や環境に合わせた対応を行い、シロアリを完全駆除いたします。

現場調査・出張費用・必要な場合の建物養生・薬剤確保・木部処理・土壌処理を全て含めた価格設定で、駆除〜消毒までワンストップで行っていますので、見積もり時に提示した金額以上の請求は行っていません。
万が一追加作業が発生する場合は、作業前にお客様にご納得いただいた上で作業を行いますのでご安心ください。

不安な点や疑問点はスタッフが丁寧にご説明いたしますので、お気軽にお声掛けください。

安心・信頼できる確かな技術で細やかな対応をご用意しておりますので、是非シロアリの緊急駆除センターをご用命ください。