中古住宅を購入する場合、中古だからこその傷みの他にもシロアリの存在にも注意が必要です。
とはいえ中古物件の場合、物件を仲介する業者ですらシロアリの存在に気づかないこともありますし、「物件の見学時にたまたま羽アリがいた」といったような状況でなければ、シロアリがいるかどうかをひと目で見分けることは難しいでしょう。
今回は中古住宅にシロアリがいるかどうかの見極めポイントや、もしもシロアリの被害に遭っていることが発覚した場合、どうすればいいのかも含めて詳しく解説していきます。
「ちょうど中古物件を探していた」という方は参考にしてみてくださいね。
中古住宅にシロアリがいるかどうかチェックポイント
中古住宅を購入する時、シロアリの被害に遭った物件なのか、シロアリが住宅に侵入していても気づかないままなのか気になりますよね。
購入候補の中古住宅にシロアリの存在を確認するには、いくつかの物件情報をチェックすると見えてきます。
何を確認すればいいのか、以下で詳しく説明していきますね!
築年数を確認する
建てられてから何年経過した家なのか、まずは築年数を確認しましょう。
シロアリは新築にも被害を及ぼすことがありますが、物件が新築5年以内の場合、防蟻効果が継続しており、シロアリのリスクが低く、被害に遭いにくい状態であると考えられます。
シロアリの予防は5年毎に定期的に行う必要があります。
築年数が10年、20年と長くなるほど防蟻予防をしていない時期があったり、またはシロアリ駆除の履歴があったりと、シロアリのリスクが高まります。
目をつけている中古住宅が築5年以上の場合は、過去に行った防蟻処理を確認してください。
防蟻処理の履歴を確認する
築年数が5年以上であった場合、防蟻処理を行っているかどうかを確認する必要があります。
売主がシロアリ処理の履歴をまとめてくれていれば、5年ごとに行っているか、またシロアリ駆除をしたことがあるかなどが分かります。
点検記録・報告書・領収書などがあれば、より確実でしょう。
一般的に防蟻処理は種類にも異なりますが、1年から5年は効果が持続します。
効果が切れる前に次の防蟻処理を実施していれば、シロアリ被害のリスクは低いと考えていいでしょう。
住宅内の通気性を見る
シロアリは湿気の多い環境を好みますので、湿気が溜まりやすい住宅はシロアリ被害のリスクが高まります。
雨漏り・水漏れがないか、過去に雨漏り・水漏れがあったか、あった場合は修繕時に防蟻処理も一緒に行ったかどうかを売主に確認するとよいでしょう。
庭に木や草が生い茂り、通気口を塞いでしまっていると床下に湿気が溜まっていると考えられます。
長年空き家だった場合は、人の動きがないことから住宅内・外への通気性が悪くなっているとも考えられます。
シロアリの被害を確認するポイントも合わせて、住宅内を確認しておくことが大切です。
庭・柱・備え付けの家具類といった木製製品の状態を確認する
シロアリは木材を食害する昆虫ですから、木製製品に住みつきます。
庭にある枕木や樹木、また室内にある柱や壁、家具類などの状態を見てシロアリの存在を確認することもできます。
例えば庭にある樹木や枕木といった木材にシロアリがいた場合、既に床下に住みついている可能性が高まります。
ウッドチップが敷き詰められた庭の場合、ウッドチップをひっくり返すとシロアリがいたというケースもありますので、木製製品に食害後がないかの確認をおすすめします。
敷地内にシロアリを発見した場合、住宅へのシロアリ被害も充分に考えられると捉えておきましょう。
蟻道がないか確認する
シロアリは直射日光が苦手なため「蟻道」を作って移動します。
蟻道は土の盛り上がりが筋のように繋がっており、シロアリはトンネル状になった蟻道を通り住宅に侵入するのです。
蟻道が作られやすい箇所は基礎部分・塀・家の外壁・床下などです。
しかし自分で床下に侵入するのは危険ですので、外から確認できる家の周辺に留めておくか、売主と相談しシロアリ点検を業者に依頼して確認しましょう。
床・柱・扉の状態を確認する
中古住宅の室内を歩いたとき、床や畳がふかふかするように感じたり、扉が閉まりにくいといった建付けの悪さ、柱がぎしぎしと音をたてたり、壁の一部を叩くと空洞音がするなどがあると、シロアリ被害の可能性があります。
これらの状態は「中古住宅であること」を理由にシロアリ被害ではなく、経年劣化だと考えられてしまい見過ごされがちですが、シロアリ被害の特徴でもあります。
床のフカフカ感はシロアリにより床下の木材を食害していることが原因。
建付けの悪さや柱のギシギシ音、壁の空洞音なども、その内側ではシロアリが木材を食いつくしていることが原因です。
このような状態が確認できた場合、素人では経年劣化と見分けがつきません。
専門の業者を呼んでシロアリ被害の点検を依頼することをお勧めします。
近隣でシロアリ駆除が行われたか状況を確認する
隣近所でシロアリの駆除が行われたことがあるか、また中古住宅のすぐ近くに緑の大井公園があるかなどを確認してみましょう。
というのもシロアリの好む環境がある場合、春から秋に群飛した羽アリが中古住宅周辺に住みつくかもしれないからです。
例えば隣が植物の多い家であった場合、群飛した羽アリが住みつき、翌年今度はそこから群飛した羽アリが自宅に住みつく、または土を介して床下から侵入するということもあるのです。
購入希望の中古住宅の周辺にシロアリが好みそうな環境があるかどうかも、シロアリリスクの観点では重要となります。
もし中古物件を購入後にシロアリ被害が発覚したら?
中古物件を購入後にシロアリ被害を見つけたらどうなるのでしょうか?
まずは「契約不適合責任」にあたるか判断する必要がありますので、売買契約書を確認してみましょう。
契約不適合責任に当てはまる場合、または当てはまりそうである場合は、売主に連絡し話し合う必要があります。
以下でもう少し詳しく解説していきますね。
契約不適合責任に該当するかを確認する
「契約不適合責任」とは、旧「瑕疵担保責任」とも呼ばれ、売買契約において、商品に品質不良・品物違い・数量不足・その他の不備があった場合に、売主が買主に対して負う責任のことです。
例えば、今回のように中古住宅を購入した後にシロアリ被害が発覚した場合、購入時に「シロアリ被害はない」と説明を受けたのであれば、売主は告知義務を怠ったということになるので、損害賠償請求・代金の減額請求・契約解除などが可能となります。
中古住宅の場合、シロアリ被害は通常、購入前に被害に気が付かない場合でも保護対象となることが一般的です。
中古住宅を購入後にシロアリ被害を見つけたら、シロアリ駆除依頼するのと一緒に契約内容を必ず確認しましょう。
対象外となる場合
売買契約書の内容次第では、損害賠償を請求することができず、対象外になることもあります。
対象外となるのは以下のような状況です。
・シロアリの被害状況が売買契約書に記載されている
・シロアリ被害について免責されている
・追求できる期間が過ぎていた
売買契約書にシロアリ被害について記載されていたら、了承の上で契約したとみなされ契約不適合責任を問うことはできません。
また売買契約書にシロアリ被害・住宅被害を免責する記載がある場合も同じです。
ただし、売主が宅建業者の場合、宅建業法第40条に基づき、免責の対象になりません。
また契約不適合責任を追求できるのは「被害が発覚して1年まで(不動産会社との契約であれば2年まで)」と決まっています。
これ以上の期間が経過している場合は契約不適合責任を問うことはできません。
シロアリ駆除業者を手配する
契約不適合責任を追及できてもできなくても、どちらにしてもシロアリ駆除は行わなくてはなりません。
シロアリ駆除を依頼する場合、専門の業者へ依頼することをお勧めします。
シロアリ駆除費用は契約不適合責任を追及できる場合は、売主と相談し一旦立て替えるか売主に直接業者から請求して貰うか決めておきましょう。
この時、駆除にかかった費用の明細書や領収書は必ず貰って保管しておいてください。
依頼する時はどんなシロアリ業者を選ぶべき?
中古住宅のシロアリ駆除を依頼する時、どんな業者を選べばいいか分からないという方もいらっしゃるでしょう。
実績のある信頼できる業者を選ぶことが大切です。
中古住宅のシロアリ駆除を依頼するなら「シロアリの緊急駆除センター」にご相談ください。
「シロアリの緊急駆除センター」は、実績50,000件以上の専門知識と経験豊富なスタッフがシロアリ駆除を行います。
シロアリの緊急駆除センターでは、現地調査・出張費用・建物養生(必要な場合のみ)・薬剤確保・木部処理・土壌処理の全てを含めた金額でご提示しています。
見積もりは無料で何にいくらかかるのかも分かりやすい明朗会計ですから、シロアリ駆除の業者に依頼するのは初めての方でも安心してご依頼いただけます。
住宅の状態、お客様のご希望・ご要望に合わせて、オーダーメイドいたしますので、まずは一度無料の訪問見積もりをご用命ください。