シロアリが発生する4つの原因とは?シロアリ発生の初期症状もご紹介

住宅でシロアリが発生するのには、いくつかの原因があります。
例えシロアリ発生の原因に完璧に対応していても、必ずシロアリが発生しなくなるとは言えませんが、少なくとも対策をしていれば、シロアリの発生を抑える効果は期待できる筈です。

今回はシロアリが発生する原因4つと共に、原因への対策とシロアリが発生した時の初期の状態もご紹介します。
家の中で1匹みつけたら3万匹はいると言われるシロアリを大切な自宅で発生させないためにも、シロアリ発生の原因をしっかり把握して対策を心掛けましょう。

シロアリが発生する4つの原因

シロアリが発生する4つの原因

シロアリ被害を受けた建物を見ていくと、いくつかの共通点があります。
この共通点はまさに「シロアリの発生の原因」ともいえる内容です。

冒頭でもお話しした通り、シロアリの発生には主に4つの原因があります。
シロアリが発生してしまう原因を作らないためにも、どういった条件がシロアリを発生させる原因になるかを知っておきましょう。

原因1:湿気

シロアリが餌にするのは湿気を含んだ木材であること、そして湿気の多い場所を好む習性があり、そのため湿気の多い住宅には、シロアリが引き寄せられる傾向があります

一般的にシロアリが住宅への侵入口とするのは床下で、特に地面が土の状態の床下はシロアリにとって都合のいい環境です。
近年増えているコンクリートで固められた床下は、地面が土の床下と比べると湿気は少ないのですが、床下が極端に低いこと、基礎の入り方で風通しが良くないことなどが理由で湿気が溜まりやすくなっていることもあります。

また、室内では浴室や玄関に湿気が溜まりやすく、シロアリ被害もここに集中している傾向があります。
和室がある場合は、押入れや畳に吸湿効果があることから、湿気が溜まりやすくなっています。

原因2:長期間放置した木材がある

シロアリは木材に含まれる「セルロース」という成分を餌としているのですが、柔らかい木材を好むので、湿った木や腐った木、枯れた木を主に食害します。
シロアリが接触しやすい地面に、長い間廃材や枯れ木を放置していると、シロアリを呼び寄せてしまいます。
廃材や枯れ木だけでなく、ウッドデッキ・枕木などもシロアリの食害に遭いやすい木材です。

また、直接地面に接していなくとも、シロアリは「蟻道」という土を固めたトンネルを作り、金属・コンクリートと素材を問わず移動し、食害できる好みの木材までたどりつきます。
シロアリはこの蟻道を使って木材まで移動するため、例え地面に触れる箇所に木材がない住宅であっても安心できず、気が付かないうちにシロアリ被害に遭っていることも珍しくありません。

原因3:カビや腐朽が発生している

湿気の多い状況で木材を放置すると、カビだけでなく木材腐朽菌という木材を腐らせる菌が発生し、木の成分を腐朽してしまいます。
カビや木材腐朽菌はシロアリを誘引する成分を持っており、発生しただけでシロアリを引き寄せてしまうのです。

カビや木材腐朽菌が発生すると、住宅に使用された木材の耐久性に影響を与える上、シロアリ被害が加わると急激に住宅の劣化が進行してしまいます。
過去に雨漏りや漏水によって水に濡れた部分は、カビや木材腐朽菌が発生しやすいため、注意が必要です。

原因4:日陰がある

シロアリは直射日光や乾燥を嫌います。
そのため床下のような湿気が溜まりやすく暗所である環境を好み、そこから住宅に侵入することが多くなるのです。

このようなシロアリの習性を考えると、家の周辺や敷地内に日陰があるとシロアリにとって好ましい環境となってしまいます。
基礎の外周にはエアコンの室外機を設置している住宅も多く、日陰ができやすくなっています。
建物の基礎周りには物を置かないようにして、日陰を作らないようにする必要があります。

シロアリ発生の原因への対策とは

シロアリ発生の原因への対策とは

シロアリが発生する原因が分かったところで、今度は原因への対応策を見ていきましょう。

湿気が溜まらない対策をする

湿気が多い環境にはシロアリが引き寄せられてきますので、湿気が溜まらないように乾燥した住宅を目指すことが大切です。

建物の床下には、風通しを良くするために通風口があります。
この通風口の前に植木鉢や物を置いてしまうと風通しが悪くなり湿気が溜まりやすくなってしまいます。
基礎部分にある通風口の前には、物を置かないように心掛けましょう。

室内の湿気についても日々の対策が必要です。
浴室は入浴後には換気をすること、玄関を掃除する時は水は使わないようにします。

木材を放置しない

シロアリは柔らかい枯れ木や湿った木材を好みます。
庭に廃材や枯れ木が放置されているとシロアリにとっては絶好の環境となり、シロアリを呼び寄せてしまいますので、放置しないようにしましょう。

また、シロアリは木材の他、ダンボール・発泡スチロールも餌にします。
これらが庭に長期間放置されていると、シロアリが寄ってくる原因となりますので、放置しないようにしましょう。

床下に廃材を放置することも、シロアリ被害を誘発する原因となります。
新築やリフォームの際にでた廃材が、床下に放置されていることがありますので、床下に入り廃材を撤去するのはシロアリ対策に高い効果があります。

カビや木材腐朽菌の対策をする

カビや木材腐朽菌が発生する原因は湿気です。
雨漏りや水漏れがあり放置すると、カビや木材腐朽菌が発生する恐れがあります。
雨漏りや水漏れが起こった場合は、すぐに対処し、カビ・木材腐朽菌対策となる消毒を行いましょう。

シロアリ消毒で使う薬剤の多くは防腐効果が含まれ、シロアリだけでなくカビ・木材腐朽菌も抑制しますので、シロアリ消毒を行うとシロアリ対策と共に、カビ・木材腐朽菌の両方の対策にもなるので、おすすめです。

日影ができない対策をする

建物の外周には、太陽の光を遮って影ができてしまう物を置かないようにすることが対策となります。
とはいえ、日陰の原因となっているのが室外機やウッドデッキの場合、それらを撤去する事は難しいでしょう。
その場合は、定期的に蟻道ができていないかこまめにチェックするといいでしょう。
もし見つけた場合は、早急にシロアリ駆除の専門業者へ相談します。

シロアリが発生した時の初期症状

シロアリが発生した時の初期症状

シロアリが発生する原因の対策をしていても、シロアリ消毒を行っていないと、シロアリが発生する確立が高まります。
建物にシロアリが発生したときの初期症状は以下の通りです。

羽アリが発生する

家の中や家の敷地内で羽アリを見かけたら、家のどこかでシロアリ被害に遭っているかもしれません。
シロアリの被害に遭っていると、4月から7月あたりに大量の羽アリが発生し、家の中に侵入して来ることがあります。

しかし、同時期に黒アリも羽アリを発生させるため、もしかしたらシロアリの羽アリではないかもしれません。
もし羽アリを見かけたら粘着テープなどで確保し、専門の業者へ相談してください。

蟻道ができる

シロアリは建物内に侵入する際、土でできたトンネルのような「蟻道」を作り、その中を通って移動します。
多くの場合、床下や建物の基礎部分に作ります。
蟻道が家の敷地内で見つかった場合、どこかでシロアリ被害に遭っている可能性が高いでしょう。

床・畳がふかふかと沈む

床材がシロアリ被害を受けると、木材の中を食害されスカスカになり耐久性が下がって、ふかふかとした沈むような感触になります。
このような症状に気づいたら、シロアリ専門の業者へシロアリ点検を依頼しましょう。

しかし、フローリングの劣化でも似たような状態になることもあります。

シロアリ発生の原因を理解し、対策をしよう!

本格的に点検するなら専門業者へ依頼しよう!

シロアリの発生には共通する原因があります。
シロアリ被害に遭わないよう、シロアリ発生の原因を知り、原因の対策を行うことが重要です。
前述しましたが、シロアリ発生の原因を対策していても、シロアリ消毒を行っていなければシロアリ発生を免れるのは難しいでしょう。

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