「梅雨時期に家の中で見る羽アリはシロアリなのか?」
「放置しても大丈夫な羽アリなの?」か気になりますよね。
5月から6月頃はシロアリにも繁殖行動が行われ、巣から一気に羽アリが飛び立ちます。
飛び立つ羽アリの数は数百から数千匹と言われ、1年の中でも最も問い合わせが増える時期でもあります。
今回は5月から6月頃に目にする羽アリの種類と特徴をご紹介します。
家で目にした羽アリがシロアリなのか、黒アリなのかの判別に役立ちますので、是非参考にしてみてください。
5月に発生する羽アリの種類
5月に室内で発生すると考えられる羽アリの種類は、「ヤマトシロアリ」、「アメイロアリ」、「クロバネキノコバエ」の3種類です。
その中でも建物に被害を加えるのはヤマトシロアリのみです。
また5月に室外でのみ発生する羽アリには「クロオオアリ」が挙げられます。
他にもムネアカオオアリ、ヨツボシオオアリといった羽アリも5月に見られます。
室内で発生する羽アリではありませんので、多くの場合は誤って家の中に紛れ込んだのでしょう。
以下では、それぞれの羽アリの特徴を表にしました。
名前 | 特徴 |
---|---|
ヤマトシロアリ | 体長:5~7mm 発生時期:4月下旬から5月 見た目:黒褐色で胸部は黄色 |
アメイロアリ | 体長:4mmほど 発生時期:5月から6月 見た目:黒褐色〜褐色 |
クロバネキノコバエ | 体長:1mmほど 発生時期:4月から11月 見た目:光によく集まる |
クロオオアリ | 体長:17mm前後 発生時期:5月から6月頃 見た目:黒色で非常に大きい |
5月に発生するヤマトシロアリの特徴
5月に発生する羽アリの中で、家屋に被害を与える羽アリはヤマトシロアリです。
ここではヤマトシロアリの特徴を詳しく解説していきます。
黒いボディと黄色い首
ヤマトシロアリはシロアリの仲間なので、羽アリも白いと思われる方も多いかもしれませんが、羽アリの身体は黒い見た目をしています。
普段、土の中や木材の中にいるシロアリには、太陽の紫外線は大敵。
繁殖のために外に出る羽アリは、紫外線から身を守るために黒い色をしているのです。
黒い身体以外には、首が黄色いことも特徴です。
この「首だけ黄色い」のはヤマトシロアリにのみ見られる特徴ですから、5月頃に羽アリが発生した時は、首の部分に注目してみましょう。
首が黄色い羽アリであれば、ヤマトシロアリに間違いないでしょう。
透き通る黒い翅
家の中で翅だけが大量に落ちているのを見かけたら、家で発生した羽アリはシロアリである可能性が高いでしょう。
シロアリは巣から飛び立った後、巣を作る場所を決めて地上に降り立つと、翅を自分で切り離す傾向があるためです。
ヤマトシロアリは透き通る黒い色が特徴。
羽アリや落ちている翅を見つけたら翅の色を見てみましょう。
寸胴体型
シロアリの体型は寸胴型が特徴です。
黒アリは頭部・胸部・腹部の3つのパーツに分かれてくびれが明確にありますが、シロアリにはそれがありません。
羽アリの身体の形を観察し、くびれのない寸胴型であれば、シロアリの可能性が高まります。
6月に発生する羽アリの種類
5月に室内で発生すると考えられる羽アリの種類は、「イエシロアリ」、「アメリカカンザイシロアリ」、「ケアリ類」、「クロバネキノコバエ」の4種類です。
その中でも建物に被害を加えるのは「イエシロアリ」と「アメリカカンザイシロアリ」で、日本ではイエシロアリが多く見られます。
6月はシロアリだけでなく黒アリも羽アリを多く飛ばす時期となり、6月に目にする羽アリ=シロアリではないことも多いでしょう。
5月にも発生すると前述したクロバネキノコバエは、6月でも目にします。
羽アリと間違えられやすいのですが、体長が1mmと小さいため見分けがつきやすい種類です。
以下では、それぞれの羽アリの特徴を表にしました。
名前 | 特徴 |
---|---|
イエシロアリ | 体長:7mmから15mm 発生時期:6月下旬から7月 見た目:全体的に茶褐色。関東沿岸以南 |
アメリカカンザイシロアリ | 体長:7mmから15mm 発生時期:6月から7月 見た目:赤褐色で腹部は褐色 |
クロバネキノコバエ | 体長:1mmほど 発生時期:4月から11月 見た目:光によく集まる |
ケアリ類 | 体長:4mm(オス)〜10mm(メス) 発生時期:6月下旬から7月頃 見た目:全体的に褐色から茶褐色 |
6月に発生するイエシロアリの特徴
6月に発生する羽アリの中で、家屋に被害を及ぼすのは「イエシロアリ」と「アメリカカンザイシロアリ」です。
アメリカカンザイシロアリと比べると、日本ではイエシロアリによる被害の方が多く報告されています。
それではイエシロアリの特徴について詳しくお話しします。
翅とボディは茶褐色
イエシロアリもヤマトシロアリと同じく、シロアリではありますが羽アリは茶色です。
身体も翅も共に茶褐色で、ヤマトシロアリの羽アリと比べるとイエシロアリの羽アリの方が若干大きめです。
ヤマトシロアリは羽アリが日中に飛びますが、イエシロアリは夕方から夜に巣から飛び立ちます。
この違いからイエシロアリの羽アリは、光に集まる習性「走光性」があり、夜間に電球が使われた街灯の周辺を飛んでいることも多いです。
半透明で細かい模様の翅
イエシロアリの羽アリの翅は半透明で細かい模様(翅脈)が特徴的です。
また、巣から出て間もないイエシロアリの羽アリの翅は半透明なのですが、時間が経つにつれ色が濃くなり最終的には茶褐色になります。
西日本の沿岸地域に生息するイエシロアリ
イエシロアリは温暖な気候でしか生息できませんので、東日本・北日本では殆ど被害の報告はありません。
関東圏では、沿岸沿いには生息がみられますが、内陸での生息は見られません。
6月に発生するアメリカカンザイシロアリの特徴
6月にはイエシロアリの他にもシロアリの羽アリが発生します。
アメリカカンザイシロアリというカリフォルニア州を中心に猛威を振るう、外来種のシロアリです。
数は少ないが日本各地から被害報告がある
日本でのアメリカカンザイシロアリによる被害は、ヤマトシロアリやイエシロアリと比べると数は少ないのですが、日本各地から被害報告が見受けられています。
アメリカカンザイシロアリが羽アリを飛ばすのは、6月から7月にかけてですが、家具に侵入して家屋に被害をもたらした場合は、部屋の温度が冷暖房により一定となるためか、季節に関係なく羽アリが飛ぶことがあると確認されています。
日中に羽アリを見かけたらアメリカカンザイシロアリかも?
アメリカカンザイシロアリとイエシロアリはよく似ていて見分けがつきにくいのですが、羽アリが飛ぶ時間が異なり、アメリカカンザイシロアリの羽アリは日中に飛び回ります。
6月あたりの日中で赤茶色の羽アリを見かけたらアメリカカンザイシロアリの羽アリである可能性が高いでしょう。
アメリカカンザイシロアリの羽アリは、ボディと翅の色は濃い褐色で、頭から胸にかけては赤色です。
直接家屋に被害は及ぼさないヒアリ類
6月にはヒアリ類も羽アリを飛ばします。
ヒアリはどの種類でもシロアリのように、直接家屋に被害を及ぼすことはありません。
しかし、ヒアリが家の中で発生している=シロアリの被害を併発している可能性が高いともいえるのです。
ヒアリは本来、家の中に巣をつくることはなく、木の根っこなどに巣を作ります。
しかし水の供給がある環境の家屋内だと、ヒアリは家屋内に巣をつくることもあるのです。
水の供給がある、とは雨漏りなどで湿った木材があるということ。
しけった木材があるということはシロアリを呼び寄せる事にもつながり、ヒアリが家の中にいることがシロアリの被害を併発していることに繋がるのです。
5月・6月に羽アリを見かけたら注意!
5月・6月は羽アリが増えるシーズンです。
家屋に直接被害を及ぼさない羽アリでも、シロアリを併発する可能性が高い羽アリもいます。
もしシロアリではなさそうな羽アリであったとしても、家の中で羽アリを見かけたら自分で駆除することなく、専門業者へ依頼しましょう。
もしも自分で駆除してしまったら、シロアリ駆除が難しくなってしまうこともあります。
※自分で駆除したらどうなるか詳しい内容はこちらの記事を参考にしてください。
駆除を依頼する専門業者はどこがいいかと迷った方は「シロアリの緊急駆除センター」へお電話ください。
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